去年の12月、新年をおめでたく迎える盛り上げとして、
お店の御神体を作れませんか?と
「ナツメヒロ」さんからご依頼がありました。
ナツメヒロは東林間にあるハイカラ雑貨店で、
Ω社がまだまだ駆け出しくらいの時からのお付き合いです。
ナツメさんもヒロさんも本当に温かくて、
いつも和やかで、
夫婦って、ステキやん‥‥!!!と心底感じるお二人です。
“御神体になる神様は、いつものサイズよりも3倍くらいの〜”ということでした。
もちろん作ります!と答えつつ、
3倍‥‥だ、な!よし‥‥!!!
ひるみながらも、覚悟を持つことに。
というのも、
今まで何人かの人に「大きいものは作らないんですか?」と聞かれては、
「まぁ〜 そっすね〜 そのうちかな〜」と言い流していました。
出来なくはないだろうけども、
そこまで必要性を感じなかったのと、大きいのをやった事が無かったで、
見て見ぬふりをしてたのでした。
心のどこかで、そろそろだな‥‥とは思っていたところにナツメヒロさんからのご依頼。
コレはもう、やるっきゃないな!の一択です。
コレがいつものサイズ。
直径2センチの丸棒です。
今回は大きさが約3倍の角材からのスタート。
(写真はイメージ図。実際の仕上がりは2.5倍サイズになりました)
角材を丸棒にするところからの始まりです。
この作業自体が数年前に一回だけ説明を聞きながらやってみた程度だったので、
わかっちゃいるけど、体に馴染んでない。
太い角材がギュンギュンと回転するのが怖いのなんの。
丸棒にする練習を少しして、いざ本番へ。
かつてない緊張感と集中力の中でしたが、
こんな柔らかで和みムード満点の神様が誕生しました。
それが「ひなた様」です。
この名前も悩む事なく、スッと出てきました。
事前に聞いていた神様のイメージ、
“日向ぼっこした時の気持ち良さと温かさ”
“丸くて、猫が寄ってきちゃうような”
似せようとしたワケでは無かったのですが、
自然とナツメヒロのお二人に似たのでした。
ちなみに、膝にのっている猫は、
ナツメヒロさんの愛猫のあずきさんがモデルです。
小さい方が「ひなた様 ぼっこ人形」。
せっかくなので、この温かさを皆さんにも分けたい!と思い、つくりました。
そして‥‥
ヒロさんお手製の神棚に、ハイカラ雑貨店ナツメヒロの神様「ひなた様」が鎮座しました。
見てくださった皆さま、
ぼっこ人形をお連れ帰りいただいた皆さま、
ありがとうございます。
ナツメヒロのお二人は、この「ひなた様」をとても喜んでくれました。
制作中も本当に楽しくて、
早く二人の元へ届けたくて仕方なかったです。
それと、ナツメさんの病気のこともあり、
少しでも気持ちに元気を!とも思っていました。
ひなた様が神棚に座っているのをお店に見に行ったのは、
開催中だっためでたや市の最終日でした。
「ひなた様、すごく良いですー!」
「こちらこそありがとうございますー」
なんて、お二人と話し、
その時に“ひなた”という名前がナツメヒロ夫婦にとって特別であることを聞きました。
それまで誰にも話したことが無かった話。
どんな事なのかは、ナツメさんがブログに書いてあります。
これほどのことは、ものをつくる一生の中で一度あるか無いかだと思います。
意図としてやった事ではなくて、自然と繋がっていった。
あるべきタイミングで、起こったことだと感じています。
驚きでもなく、感動でもなく、
今でも言葉では表せない気持ちです。
Ω社としてのこれまでとこれから、
もう果たすべきことはしたと。
もちろん、Ω社は続いていきますが、
なんかもう無くなっても別に大丈夫だなーって!
自分という人間は、まぁちょっと器用なくらいで、
良い人でもないですし、
静かで丁寧な暮らしよりも、粗めで雑な生活を好みますし、
基本的に物事をナナメに見ますが、
つくるモノには誠実です。
つくっている瞬間が一番誠実でいられます。
自分のつくったモノは誰かの何かになるのだから、
誠実であるべきだと思いましたし、
誠実でいられて良かったとも思いました。
このことは一生忘れないぞ!
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